先般、甲府城に関わる会議で、甲府城は、今は県指定史跡だが、国史跡を視野に入れた史跡整備と都市公園整備が10数年続けてこられた。いまでは立派な公園になっている。

 そして今、さらに城の復元の一環で、櫓門などの整備の方向が議論され始めた。その会議の中で、当然、それら櫓門の復元は国史跡を視野に入れたものでなければならないが、委員のなかから、国史跡になると制約が出るから、果たして国指定史跡をめざすことは如何なものか、という意見もでた。
 国という視点で守られる歴史をもった甲府城の価値、それを証明するには、国史跡を目指して、その価値を全国へ「価値の証明」をする必要がある。これが甲府市山梨県の活性化へ向けた、一里塚になるのでは間違いないと思うのだが。
 こうした国史跡が集約された時、総体としての魅力が相乗効果を果たすと考えたい。
 さらに自然遺産や産業遺産、現代の農畜産、ワインや工業品などの製造現場など含めた総体の「価値の証明」を、もっと真剣に考え組み立てる。これが、観光行政ではないのかな?とふと思ったりする。あらゆる場面で「価値を高め」「価値を証明」する努力が欲しい。