湯之奥中山金山など甲斐金山遺跡は、砂金に代わる初源期の山金山(鉱石からの産金)遺跡です。山梨県内にある金山の多くが戦国期に開発されています。

 これら金山の中で、考古学が参入した総合学術調査が行われたのが、黒川金山と湯之奥中山金山です。金山遺跡研究は地味ですが、確実に進められています。その研究拠点が湯之金山博物館です。
 石見銀山世界遺産登録、金と銀の島佐渡ヶ島などの世界遺産暫定登録などから、日本の鉱山遺跡が脚光を浴び始めました。こうした文化遺産山梨県でも観光資源として活用したいものです。とりわけ「富士川流域王国」活動では、山梨県峡南一帯の活性化の目玉として、下部温泉郷と連携して取り組む大きな資源としての組み立てを考えています。
 実際に金山博物館への入館者数(有料入館者のみ集計)も、2001年から上昇を続け、今年も堅調に推移しています。来春には22万人目の有料入館者をお迎えすることになります。