山本プランナーからエコミュージアム構想の提言です

*p1*富士川流域王国エコミュージアム構想 
富士川流域王国のフィールド・エコロジーミュージアムと呼ぶべきもので、富士川流域のフィールド(野外)にある自然遺産・文化遺産をそのまま、エコロジー生態学)のミュージアム(博物館)と考えるものです。

 このエコミュージアム構想のミッションともいえるコンセプトは、

多様な自然環境において、人間も含めて生き物はどのような生き方をしているか
それがまた自然環境にどのような影響を及ぼしているか
それぞれの地域に、その地域のエコロジー生態学)がある

歴史を農業と土木からひもとくとエコロジーが見えてくる
人間の営みは、自然環境の変遷の下で生かされているものであることを再認識する
山と川の治安の営みを通して、天と地の力を畏敬し、土と水の恵みに感謝する

といったものにしたいと考えています。
そのためのフィールドを選定し、調査・研究していくプロジェクトを展開していきます。

現在、取り組もうと計画しているフィールドは、

富士川流域の地形と地質を学ぶ
フォッサマグナ、金鉱と温泉〜

富士川流域の治山・治水・利水事業を学ぶ
〜沢、扇状地、川、三角州の治水・利水〜
武田信玄の信玄堤、石積出・将棋頭・堀切・十六石、霞堤・聖牛
・徳島兵左衛門・矢崎又衛門の徳島堰
角倉了以・玄之の富士川開削と富士川舟運史跡
・古郡重高・重政・重年の三代にわたる雁堤
八ヶ岳山麓の三分一湧水
・芦安堰堤・源堰堤・藤尾堰堤、勝沼堰堤
〜治山〜
・明治・大正・昭和の時代に森を育てた人々

採鉱、築城、寺院建築について学ぶ
・中山金山跡、甲府城
金山衆 ・夜子沢石工衆 ・下山大工衆

日本の衣食住文化と関係の深い農林業について学ぶ
・稲作と灌漑、乾田化と牛馬耕
・蕎麦と大豆(曙大豆と身延のユバ)、味噌(下部)と醤油
・麻栽培と麻布、綿栽培と木綿、養蚕と絹
・カイコと一瀬桑、天蚕ヤママユとクヌギ
・市川和紙と西島和紙、楮と三椏、富士の製紙業
・お茶(南部茶)と油(榛、荏胡麻、菜種)
・甲斐八珍果:葡萄、梨、桃、柿、栗、林檎、石榴、銀杏

日本の農業技術を海外と対比して学ぶ
早川町焼畑輪作農業と養蜂、増穂町平林の棚田
・稲作と灌漑(棚田、溜池、用水路)、乾田化と牛馬耕
・日本の里山(堆肥と炭焼き)と有機農業(肥溜)
 Cf:ヨーロッパ三圃式農業、牧畜
 Cf:化学肥料、機械化、培養技術の功罪
 Cf:セイヨウミツバチによる受粉栽培の功罪
 Cf:非選択性除草剤と遺伝子組み換え作物栽培の功罪
有機農法と日本の自然農法、不耕起栽培(自然栽培、自然耕)

このエコミュージアムを通して、富士川流域の生活を豊かなものにしていくことを、みんなで考えていきたいと思います。